特商法ガイドライン完全ガイド|通販・定期購入の確認ポイント早見表

最終更新日:2026年8月24日

「特商法のガイドラインはどれを見ればいい?」「ECサイトやLPでは何を確認すればいい?」と迷っている通販・広告担当者も多いのではないでしょうか。 特商法(とくしょうほう)とは、「特定商取引法(とくていしょうとりひきほう)」の略称です。正式名称は「特定商取引に関する法律」で、訪問販売、通信販売など、消費者トラブルが生じやすい一定の取引について事業者が守るべきルールなどを定めています。 結論からいうと、「特商法ガイドライン」という1つの資料があるわけではありません。消費者庁は、通信販売の最終確認画面、返品特約、不実勧誘・誇大広告、電子メール広告など、論点別に複数のガイドライン・運用指針を公開しています。 2026年8月24日時点では、消費者庁の特定商取引法ページにおいて、通達・ガイドライン等が令和6年(2024年)11月19日付けで整理されています。また、逐条解説は令和7年(2025年)6月1日時点版が公開されています。 この記事では、消費者庁の一次情報をもとに、特商法ガイドラインの種類から、EC・D2C・LP・定期購入で優先的に確認したいポイントまで実務目線で整理します。

読み方も確認

  • 特商法 読み方:とくしょうほう
  • 特定商取引法 読み方:とくていしょうとりひきほう
  • 誇大広告 読み方:こだいこうこく
  • 不実勧誘 読み方:ふじつかんゆう
  • 逐条解説 読み方:ちくじょうかいせつ
参考資料(出典): 消費者庁「特定商取引法」 現行の法律・政令・施行規則、令和6年11月19日付けの通達・ガイドライン等の確認先です。

【早見表】特商法ガイドラインはどれを見る?

まずは、確認したい実務場面から必要なガイドラインを絞り込むのがおすすめです。 特商法ガイドラインを確認目的別に整理した早見図

確認したいこと 主に確認する資料 主な対象
ECの最終確認画面・定期購入 通信販売の申込み段階における表示についてのガイドライン EC、D2C、通販
返品・キャンセル条件 通信販売における返品特約の表示についてのガイドライン EC、通販
広告・勧誘内容の根拠 不実勧誘・誇大広告等の規制に関する指針 広告・勧誘全般
広告メールの承諾 電子メール広告に関するガイドライン 通販・メールマーケティング
断られた後の再勧誘 再勧誘禁止規定に関する指針 訪問販売・電話勧誘販売等
契約書面を電子交付したい 契約書面等の電磁的方法による提供に係るガイドライン 対象取引の契約書面
ネットオークションの事業者該当性 インターネット・オークションにおける「販売業者」に係るガイドライン ネットオークション等
住宅リフォームの過量販売 住宅リフォーム工事の過量販売規制に関する考え方 訪問販売・電話勧誘販売

EC・D2Cのマーケティング担当者であれば、最初に「申込み段階の表示」「返品特約」「不実勧誘・誇大広告」の3つを確認すると整理しやすくなります。

参考資料(出典): 消費者庁「特定商取引法の条文」 令和6年11月19日付けの通達および別添1~10のガイドライン等が一覧化されています。

特定商取引法とは?対象となる7つの取引類型

特定商取引法では、消費者トラブルが生じやすい取引について、事業者に対する行政規制や消費者保護のための民事ルールが設けられています。

取引類型 概要
訪問販売 消費者宅への訪問等による販売・役務提供など
通信販売 Web、新聞、雑誌等で広告し、通信手段により申込みを受ける取引など
電話勧誘販売 電話で勧誘し、申込みを受ける取引など
連鎖販売取引 個人を販売員として勧誘し、販売組織を連鎖的に拡大する取引
特定継続的役務提供 一定の長期・継続的役務を提供する取引
業務提供誘引販売取引 仕事の提供をうたい、商品購入等の金銭負担を伴わせる取引
訪問購入 事業者が消費者宅等を訪問し物品を購入する取引

Web上で契約手続を行ったからといって、必ず通信販売になるとは限りません。たとえば、事業者が消費者宅を訪問したうえで、その場でタブレット端末を使って契約を締結する場合には、具体的状況により訪問販売に該当すると考えられるケースがあります。 したがって、媒体だけでなく、勧誘方法、契約までの経緯、申込み方法を含めて取引類型を判断することが重要です。

参考資料(出典): 消費者庁「特定商取引法とは」 特定商取引法が対象とする取引類型と行政規制・民事ルールの概要を確認できます。

EC・通販担当者が優先して確認したい3つのガイドライン

1.通信販売の申込み段階における表示についてのガイドライン

EC・D2C担当者が特に確認したいのが、いわゆる最終確認画面です。 特定商取引法第12条の6では、「特定申込み」を受ける際に一定事項を表示することを求めるとともに、消費者を誤認させるような表示を規制しています。 インターネット通販の場合、原則として、画面内の申込ボタン等をクリックすることで契約の申込みが完了する画面が対象になります。画面名称が「確認画面」となっているかどうかだけでは決まりません。 また、チャットやSNS等を利用して申込みを行う場合も対象になり得ます。

  • 商品の分量・数量
  • 販売価格・役務の対価
  • 支払時期
  • 支払方法
  • 商品の引渡時期・役務提供時期
  • 申込期間を設定している場合の内容
  • 申込みの撤回・解除に関する事項

さらに重要なのは、広告ページに必要事項を掲載しただけでは、最終確認画面の表示義務を果たしたことにはならないという点です。 LP・商品ページの広告表示と、申込み直前の最終確認画面は別々に確認する必要があります。

参考資料(出典): 消費者庁「通信販売の申込み段階における表示についてのガイドライン」 法第12条の6に基づく最終確認画面の対象、表示事項、定期購入等の具体例を確認できます。

2.通信販売における返品特約の表示についてのガイドライン

「返品不可」「開封後の返品不可」「返品送料は購入者負担」などの条件を定める場合には、返品特約の内容だけでなく表示方法も確認します。 返品特約のうち、特に次の事項は消費者が容易に認識できるよう整理することが重要です。

  • 返品できるかどうか
  • 返品できる条件
  • 返品できる期間
  • 返品送料を誰が負担するか

極端に小さい文字で表示したり、申込方法・支払方法など大量の情報の中に埋没させたりすると、消費者が返品条件を認識しにくくなります。 返品条件を設定するときは、表示サイズ、位置、他の情報との区別なども含めて確認しましょう。

参考資料(出典): 消費者庁「通信販売における返品特約の表示についてのガイドライン」 返品特約を消費者が容易に認識できるよう表示するための考え方が整理されています。

3.不実勧誘・誇大広告等の規制に関する指針

広告・マーケティング担当者は、特商法上の誇大広告等の規制も確認する必要があります。 実務では、コピーの強弱だけを見るのではなく、次の順番で確認することが重要です。

  • 表示内容と客観的事実が一致しているか
  • 表示内容を裏付ける根拠資料があるか
  • 根拠資料が広告表示と適切に対応しているか
  • 条件の一部だけを目立たせていないか
  • 画像・注記・配置・前後文脈を含め、表示全体で誤認を招くおそれがないか

広告表現の適否は、文言単体で一律に判断できるものではありません。商品・サービス、取引類型、根拠資料、画像、注記、表示位置、前後文脈などにより個別判断が必要です。

参考資料(出典): 消費者庁「特定商取引法の条文」 別添5「不実勧誘・誇大広告等の規制に関する指針」の現行版を確認できます。

LP・広告・最終確認画面のチェックに時間がかかっていませんか?

特商法だけでなく、景品表示法や薬機法など複数の観点を横断して確認する広告実務では、チェック項目が増えるほど確認工数も大きくなります。 AIによる広告法務チェックツール「アドミル」なら、リスク箇所を瞬時に判定し、ガイドラインに沿った代替表現の方向性をご提案します。

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「特定商取引法に基づく表記」だけ作ればよいわけではない

ECサイトでは、「特定商取引法に基づく表記」というページをフッター等に設置するケースが一般的です。 通販広告・特定商取引法に基づく表記・最終確認画面の3つのチェックポイント
しかし、特商法対応=特商法表記ページを1枚作れば完了というわけではありません。

確認する場所 主な確認内容
LP・商品ページ等 通信販売広告として必要な事項、価格・送料・返品条件等
特商法表記ページ 事業者情報、取引条件など
最終確認画面 分量、価格、支払、引渡し、申込期間、解除条件等

消費者庁の通信販売広告Q&Aでは、商品を紹介するLP等で、販売業者等がその広告に基づいて通信手段により申込みを受ける意思が明らかであり、消費者がその表示を見て購入申込みをできるものは、通信販売広告に該当すると説明されています。 その場合、広告内に特定商取引法第11条に定める事項を表示する必要があります。

参考資料(出典): 消費者庁「通信販売広告Q&A」 LP等の通信販売広告該当性や、特商法第11条に基づく表示の考え方を確認できます。

通信販売広告で確認したい主な表示事項

通信販売広告では、法第11条等に基づき、商品・サービスや取引条件に応じて主に次の事項を確認します。

  • 販売価格・役務の対価
  • 送料その他購入者が負担する金銭
  • 代金・対価の支払時期
  • 支払方法
  • 商品の引渡時期・役務提供時期
  • 申込期間を設定している場合、その内容
  • 申込みの撤回・解除に関する事項
  • 返品特約がある場合、その内容
  • 販売業者・役務提供事業者の氏名または名称
  • 住所
  • 電話番号
  • インターネット広告を行う法人の場合、代表者または通信販売業務責任者の氏名
  • その他、取引内容に応じて法令上求められる事項

法第11条には一定の場合の表示省略に関する規定もありますが、条件があります。「特商法ページへのリンクを付ければ、すべて省略できる」と一律には判断しないよう注意してください。

定期購入の最終確認画面で確認したいポイント

D2C通販で特に確認したいのが定期購入です。 定期購入LPにおける初回価格・継続条件・解約条件の表示ポイント
たとえば「初回980円」と初回価格を大きく表示する一方で、定期購入であること、2回目以降の価格、解約条件などが認識しにくくなっていないかを確認します。

  • 1回限りの商品なのか定期購入なのか
  • 各回の商品数量
  • 初回価格
  • 2回目以降の価格
  • 送料等を含む負担額
  • 支払時期
  • 発送・提供時期
  • 契約期間・継続条件
  • 解約方法
  • 解約申出期限
  • 最低購入回数等がある場合、その条件

最終確認画面に必要な情報は、単にページ内のどこかに存在すれば足りると機械的に考えるのではなく、消費者が申込み直前に必要な情報を一覧性をもって確認できるかという観点が重要です。

返品条件は「返品不可」と書くだけでよい?

返品特約を設定する場合は、返品の可否だけでなく、条件や送料負担等まで整理することが重要です。 EC商品ページの返品特約で確認したい返品可否・期間・条件・送料の表示ポイント
たとえば次のように確認します。

  • 返品の可否:購入者都合でも返品できるか
  • 期間:商品到着後何日以内か
  • 条件:未開封のみか、使用後も可能か
  • 送料:返送料を誰が負担するか
  • 方法:連絡先や返品手続をどう定めるか

また、商品の種類・品質が契約内容に適合しない場合の責任と、購入者都合による返品条件は別の論点です。返品ポリシーを作成するときは混同しないよう注意してください。

通信販売にはクーリング・オフがある?

通信販売には、訪問販売や電話勧誘販売と同じ意味での一般的なクーリング・オフ制度はありません。 ただし、商品の売買について返品特約の表示がない場合には、原則として商品を受け取った日から8日以内であれば、購入者が返還費用を負担して申込みの撤回または契約解除を行えるルールがあります。 一方で、返品特約を表示している場合には、その内容が優先される場合があります。 そのため、「通販だから返品できない」「8日以内なら必ず返品できる」といった一律の説明は避け、具体的な返品特約と契約内容を確認する必要があります。

電子メール広告も特商法ガイドラインの対象

メールマーケティングを行う場合には、電子メール広告に関する規制も確認します。 特商法では、通信販売等における電子メール広告について、消費者があらかじめ承諾していない場合の送信を原則として禁止する、いわゆるオプトイン規制が設けられています。 特に、ECサイトの会員登録・購入画面でメール配信の承諾を取得する場合は、「何に同意するのか」を消費者が容易に認識できる表示になっているかを確認しましょう。

参考資料(出典): 消費者庁「電子メール広告をすることの承諾・請求の取得等に係るガイドライン」 電子メール広告への承諾・請求を消費者が容易に認識できる表示方法の考え方を確認できます。

【2026年事例】最終確認画面・誇大広告は実際に行政処分の対象になっている

ガイドラインは単なる参考資料ではありません。特商法の規定に違反すると、具体的な行政処分につながる場合があります。 通販の最終確認画面で確認したい分量・価格・支払方法・引渡時期・解約条件 消費者庁「特定商取引法ガイド」の執行事例では、2026年3月、通信販売事業者に対し、誇大広告や特定申込みに係る最終確認画面の誤認表示等を理由とする行政処分が複数掲載されています。

事例 取引 公表された主な違反行為
美容クリーム等の通信販売 通信販売 誇大広告、最終確認画面における誤認表示等
サプリメントの通信販売 通信販売 誇大広告、表示義務違反、最終確認画面における誤認表示等

個別事例の事実関係はそれぞれ異なりますが、実務上は、広告クリエイティブと最終確認画面を別々の担当部署で管理し、片方だけを確認する運用は避けることが重要です。

参考資料(出典): 消費者庁「執行事例の検索」 国・都道府県による特定商取引法の行政処分事例を取引類型や違反行為等から検索できます。

特商法違反ではどのような行政処分がある?

特定商取引法では、違反内容や取引類型に応じて、主に次のような行政処分の対象となる場合があります。

  • 業務改善の指示
  • 業務停止命令
  • 一定の役員等に対する業務禁止命令
  • 一部の違反行為については罰則

ここで注意したいのが、景品表示法の「措置命令」「課徴金納付命令」と、特定商取引法の行政処分制度を混同しないことです。 特商法では「指示」「業務停止命令」「業務禁止命令」等が中心となります。広告が景品表示法にも抵触する場合には、別途、景品表示法上の措置命令や課徴金納付命令の対象となる可能性を検討します。

参考資料(出典): 消費者庁「特定商取引法とは」 特商法違反について、指示、業務停止命令・業務禁止命令等の行政処分や一部の罰則があることを確認できます。

特商法だけでなく景表法・薬機法も横断して確認する

通販広告では、特商法だけをチェックすれば足りるとは限りません。

法律・制度 主な確認場面
特定商取引法 通販条件、定期購入、返品、最終確認画面、勧誘等
景品表示法 優良誤認、有利誤認、No.1表示、価格表示、体験談等
薬機法 化粧品、医薬部外品、医薬品等の効能効果表現
健康増進法 食品の健康保持増進効果等に関する虚偽誇大表示
ステマ規制 口コミ、SNS、記事LP、インフルエンサー投稿等

景品表示法のガイドラインを詳しく確認したい場合は、「景表法ガイドラインとは?No.1表示・価格表示・ステマ規制まで解説」も参考にしてください。

No.1・高評価%・ランキング表示

「売上No.1」「満足度98%」「おすすめランキング1位」などの表示では、少なくとも次のような点を確認します。

  • 何と比較しているのか
  • 誰を調査対象としたのか
  • 質問文はどのような内容だったか
  • どのように集計したのか
  • 調査時点はいつか
  • 広告表示と調査結果が適切に対応しているか

優良誤認については、「優良誤認とは?意味・具体例・有利誤認との違い」でも実務上の判断ポイントを整理しています。

化粧品・健康食品では薬機法にも注意

化粧品・健康食品等では、商材区分によって広告表現の範囲が異なります。

  • 一般化粧品:認められた56の効能効果の範囲を確認
  • 医薬部外品:個別の承認内容の範囲を確認
  • 健康食品・サプリ:医薬品的な効能効果を標ぼうしないことが必要
  • 機能性表示食品:届出内容に即した表示が前提

薬機法第66条は「何人も」を対象としているため、メーカーだけではなく、広告代理店、アフィリエイター、インフルエンサーなども対象となり得ます。 また、同条第2項では、医師等が効能効果を保証したものと誤解されるおそれのある広告についても規制が設けられています。 薬機法の対象範囲や広告チェックについては、「薬機法とは簡単に何?対象商品・NG表現・広告チェック早見表」もあわせて確認してください。

SNS・口コミではステマ規制も確認

広告主が関与した口コミ、SNS投稿、インフルエンサー投稿等では、一般消費者から見て事業者の表示であることが分かるかという景品表示法上のステマ規制も確認する必要があります。 事例ベースで確認したい場合は、「ステマ規制違反事例まとめ|口コミ・SNS・自社サイト転載の注意点」も参考になります。

特商法ガイドラインを使った実務チェックリスト

  • 1.取引類型:通信販売、訪問販売、電話勧誘販売などのどれに該当するか
  • 2.媒体:LP、商品ページ、SNS、メール、カート、申込書面等のどこを確認するか
  • 3.広告表示:価格、送料、支払、引渡し、返品、事業者情報等を確認したか
  • 4.返品特約:返品可否・期間・条件・送料が認識しやすいか
  • 5.最終確認画面:分量、価格、支払、引渡し、解除条件等が確認できるか
  • 6.定期購入:継続条件、2回目以降の価格、数量、解約条件等を確認したか
  • 7.メール広告:広告メールの承諾方法が分かりやすいか
  • 8.広告の根拠:強調表示の裏付け資料を確認したか
  • 9.他法令:景表法、薬機法、健康増進法、ステマ規制等を確認したか
  • 10.スマホ表示:重要事項が小さすぎたり、画面下部に埋没したりしていないか
  • 11.購入導線:広告から申込み完了まで一貫して確認したか
  • 12.最終版:法務確認した原稿と実際に公開するクリエイティブが一致しているか

チェックリストは確認漏れを防ぐために有効ですが、項目を満たせば直ちに適法と判断できるものではありません。実際の適否は、取引類型、商品・サービス、契約内容、根拠資料、表示全体、画像、注記、文字サイズ、前後文脈等によって個別に判断する必要があります。

広告公開前の法務チェック工数を減らしたい方へ

LP、バナー、SNS、記事LPなどを複数制作していると、特商法・景表法・薬機法などの確認作業が担当者に集中しやすくなります。クリエイティブ制作と法務確認を両立するには、公開前のチェック工程を整理しておくことが重要です。 AIによる広告法務チェックツール「アドミル」なら、リスク箇所を瞬時に判定し、ガイドラインに沿った代替表現の方向性をご提案します。

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特商法ガイドラインに関するよくある質問

「特商法ガイドライン」という1つの公式資料がありますか?
1つだけではありません。消費者庁では、通信販売の申込み段階、返品特約、不実勧誘・誇大広告、電子メール広告、再勧誘禁止など、論点別に複数のガイドライン・運用指針を公開しています。
特商法ガイドラインの最新版はどこで確認できますか?
消費者庁の「特定商取引法」ページや「特定商取引法ガイド」で確認するのが基本です。法改正や通達・ガイドラインの更新が行われる可能性があるため、実務で利用する際は保存済みのPDFだけでなく公式ページで最新版を確認してください。
「特定商取引法に基づく表記」のページだけ作れば十分ですか?
それだけで十分とは限りません。通信販売では、広告ページに必要な表示のほか、返品特約や申込み直前の最終確認画面なども確認する必要があります。LP・商品ページ、特商法表記ページ、カート・最終確認画面を分けて確認することが重要です。
通信販売にクーリング・オフはありますか?
訪問販売や電話勧誘販売などに設けられている一般的なクーリング・オフ制度は、通信販売にはありません。一方、商品の返品については特定商取引法第15条の3にルールがあるため、返品特約の内容とあわせて確認する必要があります。
特商法の最終確認画面とはどの画面ですか?
インターネット通販では、原則として画面内の申込ボタン等をクリックすることで契約の申込みが完了する画面が該当します。画面の名称だけではなく、実際の申込フローや画面構成を踏まえて判断する必要があります。
定期購入の最終確認画面では何を表示すればよいですか?
契約内容に応じて、定期購入であること、各回の分量、初回と2回目以降の価格、支払時期・方法、商品の引渡時期、契約期間や購入回数、解約条件などを確認します。具体的な表示方法は契約内容や画面全体によって個別判断が必要です。
LPに特商法表記へのリンクがあれば必要事項を省略できますか?
一律には判断できません。特定商取引法第11条には一定の場合に広告上の表示を省略できる仕組みがありますが、条件があります。また、返品特約や最終確認画面など別途確認すべき表示もあるため、リンクを設置しただけで特商法対応が完了するとは限りません。
返品不可と表示すればすべての返品を断れますか?
一律には判断できません。購入者都合による返品特約と、商品が契約内容に適合しない場合などの責任は分けて考える必要があります。返品の可否だけでなく、条件、期間、送料負担、表示方法なども確認してください。
特商法と景品表示法の違いは何ですか?
特商法は、通信販売など一定の取引類型について取引条件、勧誘、広告、申込み段階などを規制する法律です。景品表示法は、商品・サービスの品質や価格等について一般消費者を誤認させる不当表示などを規制します。通販広告では両方の確認が必要になる場合があります。
特商法ガイドラインの例と同じ画面にすれば問題ありませんか?
一律には判断できません。ガイドラインに掲載されている画面例は、考え方を示すための例示です。実際の適否は、取引類型、契約内容、表示全体、文字サイズ、画像、注記、配置、購入導線、前後文脈などを踏まえて個別に確認する必要があります。

まとめ|特商法ガイドラインは「取引類型×表示箇所」で確認する

特商法ガイドラインを確認するときは、資料を上から順番に読むより、まず自社の取引類型と確認したい表示箇所を特定することが重要です。 特にEC・D2C事業者では、次の順番で確認すると整理しやすくなります。

  • 通信販売広告の表示事項
  • 返品特約
  • 定期購入条件
  • 最終確認画面
  • 電子メール広告
  • 誇大広告等の根拠資料
  • 景表法・薬機法・健康増進法・ステマ規制等

また、ガイドラインに掲載される表示例を形式的にコピーすればよいわけではありません。実際の適否は、取引類型、商材区分、契約内容、根拠資料、表示全体、画像、注記、文字サイズ、配置、前後文脈などによって変わります。 広告・LP・最終確認画面を公開する際は、最新の一次情報を確認したうえで、判断が難しい案件については弁護士等の専門家への相談も検討してください。

免責事項:本記事は、2026年8月24日時点で確認できる公的資料をもとに、特定商取引法に関する一般的な情報を広告・EC実務向けに整理したものです。個別案件について法的判断を行うものではありません。取引内容、契約条件、表示全体、商材、媒体、根拠資料、画像、注記、前後文脈等によって適用関係は異なります。実際の対応にあたっては最新の法令・通達・ガイドラインを確認し、必要に応じて弁護士等の専門家へご相談ください。