【コピペ可】特定商取引法に基づく表記テンプレート|EC・個人事業主の書き方

最終更新日:2026年8月24日

「特定商取引法に基づく表記のテンプレートをそのまま使いたい」「ネットショップには何を書けばよいのか分からない」と悩んでいませんか。

特定商取引法(とくていしょうとりひきほう)では、通信販売を行う事業者に対し、販売価格や送料、支払時期・方法、商品の引渡時期、返品・解約条件、事業者情報など一定の事項を表示するよう求めています。

ただし、一般的なテンプレートをコピーして項目を埋めるだけで十分とは限りません。物販、デジタル商品、定期購入・サブスクリプションなどでは、取引内容によって確認すべき表示が異なります。

また、ECサイトでは「特定商取引法に基づく表記」ページだけではなく、LPや商品ページ、返品条件、購入直前の最終確認画面なども含めて確認することが重要です。

この記事では、消費者庁「特定商取引法ガイド」やe-Gov法令検索などの一次情報をもとに、特定商取引法に基づく表記のテンプレートと実務上の注意点を整理します。

読み方も確認

  • 特定商取引法 読み方:とくていしょうとりひきほう
  • 特商法 読み方:とくしょうほう
  • 役務 読み方:えきむ
  • 撤回 読み方:てっかい

【早見表】特定商取引法に基づく表記で確認したい項目

まず、ECサイトなどの通信販売で確認したい代表的な表示事項を一覧で整理します。

特定商取引法に基づく表記で確認したい項目の早見表

 

項目 記載例 確認ポイント
販売業者・役務提供事業者 株式会社○○ 法人は登記上の名称、個人事業者は氏名または登記された商号を確認
代表者・業務責任者 代表取締役 ○○○○ 法人がインターネット広告を行う場合などに確認
住所 東京都○○区○○1-2-3 現に活動している住所を正確に表示するのが原則
電話番号 03-0000-0000 確実に連絡を取れる番号を表示
販売価格・役務の対価 各商品ページに税込価格を表示 実際の取引価格と一致しているか確認
送料・その他の負担 送料770円、代引手数料330円 購入者が追加で負担する金額を具体的に整理
支払方法・時期 クレジットカード:注文時 決済方法ごとに時期を明確にする
引渡し・提供時期 注文確定後3営業日以内に発送 期間または期限が分かるようにする
返品・解約条件 可否、期限、方法、送料負担 「応相談」だけにせず条件を具体化
特別な販売条件 数量限定100個 販売数量などに制限がある場合に確認
継続契約の条件 各回価格、総額、期間、解約条件等 定期購入・継続契約の場合に追加確認

必要な表示事項は、商品・サービスの種類、取引内容、契約条件などによって異なります。上表をチェックリストとして使いつつ、自社の販売形態に合わせて確認してください。

【コピペ用】特定商取引法に基づく表記テンプレート

以下は、一般的な物販ECを想定したテンプレートです。

「○○」部分を埋めるだけではなく、実際の販売条件・決済方法・配送条件・返品条件と一致しているかを必ず確認してください。

項目 記載例
販売業者 株式会社○○○○
代表責任者 代表取締役 ○○ ○○
所在地 〒000-0000 ○○県○○市○○1丁目2番3号
電話番号 00-0000-0000
受付時間:平日10:00~17:00
販売価格 各商品ページに税込価格を表示します。
商品代金以外に必要な料金 送料:全国一律○○円(税込)
代金引換手数料:○○円(税込)
銀行振込手数料:お客様負担
支払方法 クレジットカード、銀行振込、代金引換
支払時期 クレジットカード:注文時
銀行振込:注文後○日以内
代金引換:商品受取時
商品の引渡時期 ご注文確定後、○営業日以内に発送します。
返品・交換 お客様都合による返品:○○
返品受付期限:商品到着後○日以内
返品送料:○○の場合は当社負担、○○の場合はお客様負担
返品手続方法:○○
特別な販売条件 数量その他の販売条件がある場合は記載します。

メールアドレスや販売URLなどを併記することも考えられますが、法令上確認すべき表示事項と、事業者が任意で追加する情報は分けて整理すると確認しやすくなります。

特定商取引法に基づく表記とは?

特定商取引法は、訪問販売、通信販売、電話勧誘販売など、消費者トラブルが生じやすい取引類型についてルールを設けている法律です。

ネットショップやオンラインサービスで特に関係するのが「通信販売」です。

一般的な広告バナーだけではなく、販売業者等が通信手段による申込みを受ける意思を示し、消費者がその表示を見て申込みできるWebページやLPなども、通信販売広告に該当し得ます。

特定商取引法に基づく表記の各項目の書き方

販売業者名は屋号やショップ名だけでは足りない場合がある

法人の場合は、登記簿上の名称を表示します。

個人事業者について、消費者庁は、戸籍上の氏名または商業登記簿に記載された商号を表示する必要があり、通称や商業登記されていない屋号、サイト名のみの表示は認められないと説明しています。

住所は現に活動している住所を正確に表示するのが原則

住所は、個人事業者・法人ともに、現に活動している住所を正確に表示することが原則です。

番地等を省略したり、事業実態と異なる所在地だけを掲載したりしないよう確認しましょう。

電話番号は確実に連絡できる番号を表示する

電話番号は、消費者が確実に連絡を取れる番号を表示する必要があります。

受付時間を設定する場合も、実際の問い合わせ対応体制と表示内容が一致しているか確認してください。

販売価格は実際の取引価格と一致させる

販売価格は、実際に取引される価格と表示内容が一致していることが重要です。

消費税を消費者から徴収する場合は、税込価格を前提として確認します。

送料は「実費」だけではなく金額が分かるようにする

販売価格に送料を含まない場合、送料についても表示を確認します。

消費者庁は、原則として「送料実費」とするだけではなく、金額で表示する考え方を示しています。

  • 全国一律770円(税込)
  • 北海道1,200円、関東770円、沖縄1,500円
  • 発送元・重量・サイズ等が明確な料金表へリンクする

代引手数料、設置費、梱包料など、購入者が別途負担する費用がある場合も確認しましょう。

支払方法と支払時期をセットで整理する

  • クレジットカード:注文時
  • 銀行振込:注文後○日以内
  • 代金引換:商品受取時

利用する決済サービスの実際の仕様と表示内容に差がないかも確認してください。

引渡時期・提供時期は具体的にする

「準備でき次第発送」だけではなく、「注文確定後3営業日以内に発送」のように、期間や期限が購入者に分かる表現にします。

返品・キャンセルの書き方は特に注意

通信販売には、訪問販売などに設けられている一般的なクーリング・オフ制度はありません。

送料と返品条件の注意例と改善の方向性

 

一方、商品の通信販売では、返品についての特約がない場合、商品を受け取った日から数えて8日以内であれば、一定の条件のもとで契約の申込みの撤回または解除ができるルールがあります。

返品特約を設ける場合は、購入者が事前に条件を理解できるよう、返品の可否、期限、方法、送料負担などを整理することが重要です。

注意が必要な表示 改善の方向性
返品は応相談 返品の可否、期限、条件、方法、送料負担を具体化する
返品不可 対象となる条件や例外を含め、契約内容に応じて整理する

なお、返品特約と、商品が契約内容に適合しない場合の責任などは分けて検討する必要があります。具体的な適否は契約内容等による個別判断となります。

特商法ページと広告・LPをまとめて確認したい方へ

ECやD2Cでは、特商法ページだけでなく、LPや商品ページ、定期購入条件など複数の表示を横断して確認する必要があります。確認項目が増えるほど、目視チェックの工数も大きくなります。
AIによる広告法務チェックツール「アドミル」なら、リスク箇所を瞬時に判定し、ガイドラインに沿った代替表現の方向性をご提案します。

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個人事業主は住所・電話番号を非公開にできる?

「個人事業主なら自宅住所や電話番号を書かなくてもよい」という理解には注意が必要です。

特定商取引法第11条には、消費者から請求があった場合に必要事項を記載した書面または電磁的記録を遅滞なく提供する旨を広告に表示し、実際に提供できる措置を講じている場合に、一定の表示事項を省略できる仕組みがあります。

個人事業主であれば無条件で住所や電話番号を非公開にできるわけではありません。

ECプラットフォームが住所・電話番号の非公開機能を提供している場合も、プラットフォームの利用条件と特定商取引法上の条件をそれぞれ確認してください。

定期購入・サブスクは通常のテンプレートだけでは足りない場合がある

定期購入や継続契約では、単品販売とは異なる契約条件を確認する必要があります。

定期購入の最終確認画面で確認したい項目

 

実務では、少なくとも次の情報を整理しましょう。

  • 定期購入・継続契約であること
  • 初回価格
  • 2回目以降の価格
  • 各回の商品数量
  • 支払総額
  • 契約期間
  • 購入回数
  • 配送・提供頻度
  • 解約・解除の条件
  • 解約方法・期限

定期購入用の記載テンプレート例

項目 記載イメージ
契約内容 毎月1回、商品○個をお届けする定期購入です。
販売価格 初回○円、2回目以降1回○円
購入回数 ○回の購入が条件です/最低購入回数の定めはありません
支払総額 最低○回購入の場合:合計○円(税込・送料○円)
解約条件 次回発送予定日の○日前までに○○の方法で手続

上記は一般的な記載イメージです。実際の契約内容に応じて調整してください。

デジタル商品・SaaS・オンラインサービスの場合

PDF、動画教材、アプリ、SaaS、オンラインサービスなどでは、物理的な商品の配送がない場合があります。

その場合は「商品の引渡時期」という表現を機械的に使用するのではなく、役務やデジタルコンテンツの提供開始時期など、実際の取引内容に合わせて整理します。

項目 記載イメージ
利用料金 各サービスページに税込価格を表示
提供時期 決済完了後直ちに利用可能/○営業日以内にアカウント発行
解約条件 解約可否、期限、方法等を契約内容に応じて表示
動作環境 対応OS、ブラウザ、端末等

「特定商取引法に基づく表記」ページを作れば終わりではない

EC担当者が特に注意したいのがこの点です。

特定商取引法の表示を確認するECサイトの販売導線

 

サイトのフッターに「特定商取引法に基づく表記」というページへのリンクを設置していても、それだけで通信販売に関するすべての表示対応が完了するとは限りません。

LPや商品ページも通信販売広告に該当し得るほか、インターネット通販では申込みを確定する直前の最終確認画面についても確認が必要です。

最終確認画面で確認したい6つの事項

インターネット通販の最終確認画面では、契約内容に応じて主に次の事項を確認します。

  • 分量:商品の数量、役務の提供回数など
  • 販売価格・対価:送料を含む負担額
  • 支払時期・方法
  • 引渡時期・提供時期
  • 申込期間:期間を定めている場合
  • 申込みの撤回・解除に関する事項

また、申込み内容を消費者が容易に確認し、必要に応じて訂正できる画面設計になっているかも確認しましょう。

参考事例|ECサイトは販売導線全体を確認する

特商法ページだけを見るのではなく、消費者が購入する順番に沿って確認すると、表示の抜けや矛盾を発見しやすくなります。

LPから特商法ページまで横断して確認する表示例

 

  • LP・商品ページ:販売価格、送料、販売条件、返品条件への導線
  • カート:商品、数量、価格、追加費用
  • 最終確認画面:分量、総額、支払条件、引渡時期、返品・解約条件等
  • 特商法ページ:事業者情報や各販売条件

各ページに記載された金額や条件が互いに矛盾していないかもチェックしてください。

特定商取引法に基づく表記でよくある注意例

1.送料を「実費」とだけ書く

購入前に消費者が負担額を把握できるよう、送料の具体的な金額表示を確認します。

2.屋号だけを販売業者名として掲載する

個人事業者の場合、通称や商業登記されていない屋号・サイト名だけでは足りない場合があります。

3.返品条件を「応相談」とする

返品の可否、期限、方法、送料負担などを購入前に判断できるよう具体化します。

4.定期購入で初回価格だけを強調する

2回目以降の価格、契約期間、購入回数、支払総額、解約条件なども含め、契約全体が理解できる表示にすることが重要です。

5.特商法ページがあるため最終確認画面を確認しない

最終確認画面には特定商取引法上の別の表示ルールがあります。購入フロー全体を確認しましょう。

特定商取引法に違反した場合はどうなる?

通信販売に関する特定商取引法上の規制に違反した場合、内容に応じて行政処分の対象となる可能性があります。

行政処分としては、違反内容等に応じて指示、業務停止命令、業務禁止命令などがあり、一部の違反については罰則も設けられています。

ただし、「1項目抜けていれば直ちに一定の処分になる」と一律に判断できるものではありません。具体的な事実関係や違反内容によって個別に判断されます。

公開前チェックリスト

  • 販売業者・役務提供事業者の名称を正確に表示している
  • 住所を正確に確認している
  • 実際に連絡できる電話番号になっている
  • 販売価格と商品ページの価格が一致している
  • 送料を具体的に確認している
  • 手数料などその他の負担額を確認している
  • 支払方法ごとの支払時期を確認している
  • 引渡し・提供時期を具体化している
  • 返品・解約の可否、条件、期限、方法を確認している
  • 特別な販売条件がある場合に表示している
  • 定期購入・継続契約の条件を確認している
  • デジタル商品等では必要な動作環境を確認している
  • LP・商品ページと特商法ページの内容に矛盾がない
  • 最終確認画面の表示事項を確認している
  • 申込み内容を確認・訂正できる導線がある

特定商取引法に基づく表記に関するよくある質問

特定商取引法に基づく表記はネットショップなら必要ですか?
インターネットを利用して消費者から申込みを受け、商品等を販売したり有償で役務を提供したりする取引は、通信販売の規制対象となり得ます。ただし、適用除外もあるため具体的な取引形態に応じた確認が必要です。
個人事業主でも特定商取引法に基づく表記は必要ですか?
個人であっても、要件を満たせば特定商取引法上の販売業者・役務提供事業者に該当します。法人か個人かだけで判断するものではありません。
個人事業主は住所を非公開にできますか?
特定商取引法第11条ただし書の条件を満たす場合、広告上の一定の表示事項を省略できる仕組みがあります。ただし、個人事業主であれば無条件で住所を非公開にできるわけではありません。
電話番号の代わりにメールアドレスだけでもよいですか?
通信販売広告の表示事項には電話番号が含まれます。一定条件で表示を省略できる場合はありますが、メールアドレスがあれば常に電話番号が不要になるとはいえません。
通信販売にクーリング・オフはありますか?
訪問販売などに設けられている一般的なクーリング・オフ制度は通信販売にはありません。一方、商品の返品については特定商取引法第15条の3にルールがあります。
返品不可と書けばすべての返品を断れますか?
一律には判断できません。返品特約の表示と、商品が契約内容に適合しない場合などの責任は分けて検討する必要があります。
定期購入では何を追加して記載すればよいですか?
契約内容に応じて、定期購入であること、各回の価格、支払総額、契約期間、購入回数、解約条件・方法などを整理します。また、最終確認画面の表示も確認する必要があります。
特商法ページをフッターに設置すれば十分ですか?
分かりやすいリンクを設けて表示箇所へ容易に到達できる設計は重要ですが、返品特約や最終確認画面など別途確認すべき表示もあります。特商法ページだけで全対応が完了するとは限りません。
特定商取引法に基づく表記のテンプレートをそのまま使えますか?
テンプレートは項目整理に便利ですが、実際の販売条件と一致するよう調整が必要です。送料、決済方法、配送条件、返品条件、継続契約の有無などを確認してください。

まとめ|テンプレートだけでなく販売導線全体を確認する

特定商取引法に基づく表記では、販売業者情報、販売価格、送料、支払条件、引渡時期、返品・解約条件などを、実際の取引内容に合わせて整理することが基本です。

特にECサイトでは、テンプレートを埋めて特商法ページを1ページ作れば完了とは限りません。

LP、商品ページ、返品条件、定期購入条件、購入直前の最終確認画面まで含め、消費者が目にする販売導線全体を確認することが重要です。

広告制作と法務チェックを効率化したい方へ

EC・D2Cでは、特商法ページに加えてLP、バナー、SNS、商品ページなど複数の表示を確認する必要があります。制作段階からリスク箇所を整理できる仕組みを取り入れることで、確認工数の削減を支援できます。
AIによる広告法務チェックツール「アドミル」なら、リスク箇所を瞬時に判定し、ガイドラインに沿った代替表現の方向性をご提案します。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別案件について法的判断を行うものではありません。特定商取引法上の適否は、取引類型、商品・サービス、販売方法、契約条件、表示位置、画面構成、表示全体等によって異なります。具体的な案件については、必要に応じて弁護士その他の専門家または所管行政機関へご確認ください。