通信販売の返品特約【記載例付き】返品不可・8日ルール・表示場所を解説

最終更新日:2026年8月25日

ECサイトやD2C通販を運営していると、「返品不可と書けば返品を断れるのか」「返品特約には何を書けばよいのか」「特定商取引法に基づく表記のページだけに載せればよいのか」と迷うことがあります。 通信販売における返品特約(へんぴんとくやく)とは、主に、契約内容に適合した商品について、購入者都合による返品を認めるかどうか、その条件や送料負担をあらかじめ定めるものです。 特定商取引法では、通信販売の広告について契約の申込みの撤回・解除に関する事項を表示することが求められています。売買契約について返品特約を設ける場合には、その内容も明示する必要があります。 さらに、インターネット通販で返品特約を法第15条の3のルールに優先させるためには、広告だけでなく、いわゆる最終確認画面における表示も重要です。

読み方も確認

  • 通信販売 読み方:つうしんはんばい
  • 返品特約 読み方:へんぴんとくやく
  • 特定商取引法 読み方:とくていしょうとりひきほう
  • 契約不適合 読み方:けいやくふてきごう

この記事では、通信販売を行う事業者向けに、返品特約の基本、8日以内の返品ルール、返品不可の書き方、返品条件・送料負担の表示、商品ページと最終確認画面での見せ方まで、消費者庁などの一次情報をもとに実務目線で解説します。 なお、実際の適否は、販売する商品、契約内容、返品条件、表示位置、画面構成、申込導線、前後の表示などによって個別判断が必要です。

【早見表】通信販売の返品特約で最初に確認する6項目

確認項目 基本的な考え方
通販にクーリング・オフはある? 訪問販売等と同じ特定商取引法上のクーリング・オフ制度はありません。
返品特約を適切に表示していない場合 商品等の引渡しを受けた日から数えて8日以内であれば、法第15条の3による申込みの撤回・解除が認められる場合があります。
返品特約がある場合 法令上求められる方法で返品特約を明瞭に表示している場合、その特約が適用されます。
何を表示する? 返品の可否、返品の条件、返品に係る送料負担などを明確にします。
返品不可でも表示する? 契約内容に適合している商品の購入者都合返品を認めない場合にも、その旨を明示します。
どこに表示する? 広告上で容易に認識できるよう表示し、インターネット通販では最終確認画面も確認します。

通信販売の「返品特約」とは?

返品特約とは、通信販売における売買契約について、商品の引渡し後などに購入者から返品を求められた場合の条件をあらかじめ定める特約です。 たとえば、次のような内容があります。

  • 購入者都合の返品を認めるか
  • 商品到着後何日以内なら返品できるか
  • 未使用・未開封等の条件があるか
  • どの商品が返品対象外となるか
  • 返品時の送料を誰が負担するか

ここで重要なのは、返品特約が主に想定しているのは、引き渡された商品が種類または品質に関して契約内容に適合している場合の購入者都合返品だという点です。 注文した商品と違う、商品が契約内容どおりの品質ではないなど、契約内容に適合しない商品の問題とは分けて整理する必要があります。

通信販売にはクーリング・オフ制度がない

通信販売の返品で特に多い誤解が、「商品到着から8日以内ならクーリング・オフできる」というものです。 通信販売には、訪問販売や電話勧誘販売などと同じ特定商取引法上のクーリング・オフ制度はありません。 通信販売には別途、特定商取引法第15条の3に基づく売買契約の申込みの撤回・解除に関するルールがあります。 そのため、記事やFAQでは「通販は8日以内ならクーリング・オフできる」と表現しないよう注意しましょう。

返品特約を適切に表示していない場合は「8日ルール」に注意

特定商取引法第15条の3では、通信販売における売買契約について、一定の場合に購入者が契約の申込みを撤回したり、契約を解除したりできるルールを定めています。 通信販売の返品特約と8日以内の返品ルールの関係 消費者庁Q&Aによると、商品の引渡しまたは特定権利の移転を受けた日から数えて8日以内であれば、申込みの撤回・解除ができる場合があります。 商品がすでに購入者へ引き渡されている場合、法第15条の3による返品に要する送料等は購入者側が負担します。 ただし、事業者が申込みの撤回・解除についてあらかじめ明瞭な返品特約を表示している場合には、その特約が適用されます。

インターネット通販では「商品ページだけ」では足りない場合がある

特に重要なのがインターネット通販です。 消費者庁Q&Aでは、インターネット通信販売の場合について、広告に特約を明記し、かつ、最終確認画面でも特約を明記していた場合には、その特約に従うと説明しています。 つまり、返品特約を利用ガイドに書いただけで安心するのではなく、

  • 商品ページなどの広告
  • 共通の返品案内ページ
  • 最終確認画面

まで含めて確認することが重要です。

8日ルールの整理

  • 返品特約が法令上求められる方法で明瞭に表示されている:その特約が適用されます
  • 返品特約を設けていない、または必要な表示がされていない:法第15条の3の8日ルールが関係する場合があります
  • 法第15条の3による返品送料:購入者負担です

返品特約に何を書く?重要なのは「可否・条件・送料」の3点

消費者庁の返品特約ガイドラインでは、返品トラブルの主な原因となる重要事項として、次の3つを挙げています。 通信販売の返品特約で重要な返品の可否・条件・送料負担

重要事項 確認する内容
返品の可否 購入者都合による返品を認めるか、認めないか
返品の条件 返品可能な期間、未使用・未開封などの条件、対象外商品など
返品に係る送料負担 購入者・販売業者のどちらが送料を負担するか

たとえば「返品可能です」だけではなく、 「商品到着後7日以内・未使用の場合に限り返品可・返品送料は購入者負担」 など、購入者が申込み前に条件を判断できるレベルまで具体化することが重要です。

「返品については応相談」だけでは返品特約の表示として不十分

ECサイトで見かけることがあるのが、 「返品についてはその都度ご相談ください」 という表示です。 消費者庁Q&Aでは、この表示では購入前に返品の可否を明らかにしたことにはならないとされています。

注意が必要な例

返品・交換については、その都度ご相談ください。

改善の方向性

お客様都合による返品は、商品到着後7日以内にご連絡いただき、未使用の場合に限り受け付けます。返品に係る送料はお客様のご負担となります。 または、返品できないケースを具体的に示し、それ以外の場合には返品に応じるという整理も考えられます。 実際の返品条件は、自社の商品や物流体制、契約内容に合わせて設定してください。

「返品不可」にする場合も表示が必要

購入者都合による返品を認めない場合にも、返品について何も書かなくてよいわけではありません。 消費者庁Q&Aでは、契約内容に適合している商品について返品を認めない場合には、その旨を広告に明示する必要があるとされています。

返品不可とする場合の記載例

返品・交換について

お客様都合による返品・交換は受け付けておりません。 商品が種類または品質に関して契約内容に適合しない場合の対応については、別途定める条件をご確認ください。

このように、「お客様都合の返品不可」と「商品が契約内容に適合しない場合の対応」を分けると、両者の違いが明確になります。

返品条件の文言だけでなく表示位置まで確認できていますか?

返品特約は、文言だけでなく商品ページや最終確認画面での見せ方まで確認することが重要です。制作段階から確認箇所を整理することで、クリエイティブ制作と法務確認の両立を進めやすくなります。 AIによる広告法務チェックツール「アドミル」なら、リスク箇所を瞬時に判定し、ガイドラインに沿った代替表現の方向性をご提案します。

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購入者都合の返品と「契約不適合」は別に考える

返品特約を作る際に最も注意したい論点の一つが、購入者都合の返品と、商品が契約内容に適合しない場合の対応を混同しないことです。 購入者都合の返品と契約内容に適合しない商品の対応の違い 消費者庁の返品特約ガイドラインでは、返品特約について、引き渡された商品が種類または品質に関して契約内容に適合している状態を前提として説明しています。 一方、商品が種類または品質に関して契約内容に適合していない場合に、販売業者の責任について特約を設ける場合には、返品特約とは別の表示事項として整理されています。

ケース 確認するルール
イメージと違った 購入者都合の返品特約を確認
サイズを間違えて注文した 購入者都合の返品特約を確認
注文と異なる商品が届いた 契約内容への適合性を含めて別途確認
契約した品質を満たしていない 契約不適合時の責任を含めて別途確認

そのため、 「いかなる場合でも返品・交換・返金には一切応じません」 のように、事業者側の契約違反等まで含めて責任を全面的に排除するように読める条項は注意が必要です。 消費者契約の場合、事業者の債務不履行による損害賠償責任を全面的に免除する条項などは、消費者契約法第8条との関係でも検討が必要になります。

返品特約は「書けばよい」のではなく表示方法も重要

返品特約は、利用規約のどこかに記載されていればよいとは限りません。 EC商品ページにおける返品特約の注意例と表示改善の方向性 消費者庁のガイドラインでは、返品特約を、顧客にとって見やすい箇所で、明瞭に判読でき、容易に認識できるよう表示するという考え方が示されています。

1.極端に小さな文字にしない

返品不可など購入判断に重要な情報を、ほとんど認識できないほど小さな文字で表示する方法は注意が必要です。

2.他の情報に埋没させない

「支払方法」「配送について」「ポイント規約」など大量の情報の中に返品条件を埋没させるのではなく、 「返品・交換について」 などの見出しを付けて区別すると、認識しやすくなります。

3.「可否・条件・送料」はより明瞭にする

返品特約の中でも、

  • 返品できるか
  • どのような条件なら返品できるか
  • 送料を誰が負担するか

の3項目は、その他の詳細事項よりも明瞭に表示することが重要です。

4.価格や申込ボタン付近で確認できるようにする

消費者庁ガイドラインでは、商品の価格や申込先など、消費者が必ず確認すると考えられる事項の近くに返品特約を表示する方法が例示されています。 インターネット通販では、「カートに入れる」など申込みにつながる表示の近くで、返品の重要事項を確認できる設計が一つの目安になります。

返品特約を「ご利用ガイド」にまとめてもよい?

商品点数が多いECサイトでは、すべての商品ページに返品条件の全文を書くことが難しい場合があります。 消費者庁ガイドラインでも、「ご利用ガイド」など全商品に共通するルールをまとめたページを活用する方法が示されています。 ただし、返品条件を別ページに置けば商品ページには何も書かなくてよい、という意味ではありません。 インターネット通販で共通表示部分を活用する場合には、たとえば、

  • 商品ページに返品の重要事項を表示する
  • 「返品についての詳細はこちら」等の分かりやすいリンクを設置する
  • リンク先ですぐ返品条件を確認できる
  • 申込みまでの導線で共通表示部分へ容易にアクセスできる

といった設計を確認します。

商品ごとに返品条件が違う場合は特に注意

商品Aは返品可能、商品Bは未開封のみ返品可能、商品Cは購入者都合の返品不可というように条件が異なる場合、どの返品特約がどの商品に適用されるのか分からなければ意味がありません。 消費者庁ガイドラインでも、商品ごとに異なる返品条件がある場合には、各商品にどの条件が適用されるのか分かるよう表示する考え方が示されています。

最終確認画面にも返品特約を表示する

インターネット通販では、注文確定ボタンを押す直前の最終確認画面も重要です。 通信販売の商品ページと最終確認画面における返品特約の表示例 消費者庁Q&Aでは、返品特約を法第15条の3のルールに優先させる場合、インターネット通信販売では、広告だけでなく最終確認画面でも特約を明記している場合に、その特約に従うと説明しています。 商品によって返品条件が異なる場合には、最終確認画面でも、購入対象の商品にどの返品条件が適用されるのか分かるようにします。

最終確認画面の表示イメージ

返品・交換について

お客様都合による返品:商品到着後7日以内、未使用の場合に限り受付 返品送料:お客様負担 その他の条件:詳細はこちら

上記は一般的な表示イメージです。実際の適否は、自社の返品条件、商品数、画面設計、詳細ページへの導線等を踏まえて確認してください。

【コピペ用】通信販売の返品特約テンプレート

ここでは、ECサイトの返品特約を検討する際の一般的な記載例を紹介します。 以下の文言をそのまま使用すれば適法になることを保証するものではありません。自社の商品、返品条件、物流体制、販売方法に合わせて調整してください。

例1|購入者都合の返品を受け付ける場合

返品・交換について

お客様都合による返品は、商品到着後7日以内にご連絡いただき、未使用の場合に限り受け付けます。 お客様都合による返品に係る送料は、お客様のご負担となります。

例2|購入者都合の返品を受け付けない場合

返品・交換について

お客様都合による返品・交換は受け付けておりません。 商品が種類または品質に関して契約内容に適合しない場合の対応については、別途定める条件をご確認ください。

例3|一部商品だけ購入者都合の返品を受け付けない場合

返品・交換について

未使用の商品については、商品到着後7日以内にご連絡いただいた場合に限り、お客様都合による返品を受け付けます。 ただし、各商品ページに「お客様都合による返品対象外」と表示している商品については、購入者都合による返品を受け付けておりません。 お客様都合による返品に係る送料は、お客様のご負担となります。

化粧品・健康食品・D2Cで返品特約を書くときの注意点

返品条件は、扱う商品の性質によって設計が変わります。

化粧品

開封・使用後の商品について購入者都合の返品を制限する場合には、その条件を購入前に分かるよう明示します。 「衛生上の理由により返品不可」とだけ書くのではなく、どの商品・どの状態が対象となるのかを具体化する方向が分かりやすいでしょう。

健康食品・サプリメント

開封・消費後の商品を購入者都合の返品対象外とする場合には、その条件を商品ページ等で認識できるようにします。 なお、体感や効果への不満を理由とする返品条件を設ける際には、返品特約だけでなく、広告自体に医薬品的効能効果や効果保証と受け取られる表現がないかも別途確認が必要です。

受注生産・オーダーメイド商品

購入者都合による返品を認めない設計にする場合には、「受注生産品だから返品不可」と曖昧にするのではなく、どの商品が対象なのかを商品ページごとに明確にする方向が望ましいでしょう。 いずれも、商品特性だけで返品不可が自動的に認められるという意味ではなく、実際の返品条件と表示方法を個別に確認する必要があります。

返品特約でよくある注意例5つ

注意例1|「返品は応相談」とだけ表示

注意が必要な例: 返品・交換についてはその都度ご相談ください。 改善の方向性: 返品の可否、条件、期間、送料負担を具体的にします。

注意例2|返品不可を利用規約の奥にだけ表示

注意が必要な例: 商品ページには何も表示せず、長い利用規約の途中にだけ「返品不可」と記載。 改善の方向性: 商品ページ等の購入者が確認しやすい場所に重要事項を明瞭に表示し、詳細ページへの導線を設けます。

注意例3|返品送料を書いていない

注意が必要な例: 商品到着後7日以内なら返品できます。 改善の方向性: 返品送料を購入者と販売業者のどちらが負担するのかまで明記します。

注意例4|購入者都合と契約不適合を区別していない

注意が必要な例: 理由を問わず、返品・交換・返金は一切受け付けません。 改善の方向性: 購入者都合による返品条件と、商品が契約内容に適合しない場合の対応を分けます。

注意例5|商品ページと最終確認画面で条件が異なる

注意が必要な例: 商品ページでは「7日以内返品可能」、最終確認画面では「返品不可」と表示。 改善の方向性: 商品ページ、返品ガイド、特商法表示、カート、最終確認画面の返品条件を整合させます。

通信販売の返品特約|公開前チェックリスト

  • 購入者都合の返品を認めるか明記している
  • 返品可能な場合は期間を明記している
  • 未使用・未開封などの条件を明記している
  • 返品対象外の商品が特定できる
  • 返品送料を誰が負担するか明記している
  • 「返品については応相談」だけになっていない
  • 返品不可の場合にもその旨を明示している
  • 購入者都合の返品と契約不適合時の対応を区別している
  • 事業者の責任を一律・全面的に免除するような文言になっていない
  • 返品特約が極端に小さい文字になっていない
  • 他の情報に埋没していない
  • 商品価格や申込ボタン付近などから返品条件を認識しやすい
  • 共通返品ページを使う場合、容易にアクセスできる
  • 商品ごとに異なる返品条件がある場合、対応関係が明確
  • 最終確認画面にも必要な返品条件を表示している
  • LP・商品ページ・返品ガイド・最終確認画面で表示が矛盾していない

返品特約だけでなくEC全体の表示をまとめて確認したい方へ

返品条件は、特商法表記だけでなく商品ページやLP、カート、最終確認画面など複数箇所にまたがります。制作段階からリスクになり得る箇所を整理することで、チェック工数の削減と法務確認の両立を進めやすくなります。 AIによる広告法務チェックツール「アドミル」なら、リスク箇所を瞬時に判定し、ガイドラインに沿った代替表現の方向性をご提案します。

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通信販売の返品特約に関するよくある質問

通信販売では商品到着後8日以内なら必ず返品できますか?
必ず返品できるわけではありません。事業者が申込みの撤回・解除について法令上求められる方法で明瞭な返品特約を表示している場合には、その特約が適用されます。返品特約を設けていない場合や必要な表示がされていない場合には、特定商取引法第15条の3による8日以内の申込みの撤回・解除に関するルールが関係する場合があります。
8日間は商品が届いた翌日から数えますか?
消費者庁の案内では、商品の引渡しを受けた日から数えて8日以内とされています。商品を受け取った日を含めて確認する必要があります。
通信販売にクーリング・オフはありますか?
訪問販売や電話勧誘販売などに設けられている特定商取引法上のクーリング・オフ制度は、通信販売にはありません。特定商取引法第15条の3による8日以内の申込みの撤回・解除に関するルールとは別の制度です。
返品特約には何を書けばよいですか?
特に重要なのは、返品の可否、返品できる場合の期間や条件、返品に係る送料を購入者と販売業者のどちらが負担するかという点です。必要に応じて、返品対象外となる商品や返品手続の方法なども整理します。
「返品不可」と書けばすべての返品を断れますか?
一律には判断できません。契約内容に適合している商品について購入者都合の返品を認めない返品特約を設けることは考えられますが、法令上求められる方法で明瞭に表示する必要があります。また、商品が契約内容に適合しない場合の事業者の責任とは分けて検討する必要があります。
「返品については応相談」という表示でもよいですか?
消費者庁の通信販売広告Q&Aでは、「返品についてはその都度御相談に応じます」という表示だけでは、購入前に返品の可否を明らかにしたことにはならないとされています。返品特約を設ける場合は、返品の可否や条件、送料負担などを具体的に表示することが重要です。
返品特約は特定商取引法に基づく表記ページだけに書けばよいですか?
特定商取引法に基づく表記ページだけで一律に十分とはいえません。購入者が返品条件を容易に認識できるよう広告上で表示する必要があり、インターネット通販では申込みの最終確認画面についても確認する必要があります。
返品条件を「ご利用ガイド」など別ページにまとめてもよいですか?
共通の返品条件を別ページにまとめる方法は考えられます。ただし、商品ページから容易に確認できることや、返品の重要事項を認識しやすいこと、商品ごとに条件が異なる場合にはどの返品条件が適用されるか分かるようにすることが重要です。
返品時の送料は記載する必要がありますか?
返品に係る送料負担は、消費者庁の返品特約に関するガイドラインで重要事項の一つとして整理されています。購入者と販売業者のどちらが負担するのかを明確にすることが重要です。
商品ページと最終確認画面で返品条件が違っていてもよいですか?
表示内容に矛盾があると、購入者が適用される返品条件を判断しにくくなります。商品ページ、返品ガイド、特定商取引法に基づく表記、最終確認画面などの返品条件は、実際の契約条件と整合するよう確認することが重要です。
オンライン講座やSaaSにも8日以内の返品ルールが適用されますか?
特定商取引法第15条の3の返品に関するルールは、通信販売における商品や特定権利の売買契約に関するものです。オンライン講座やSaaSなどの役務提供契約については、このルールをそのまま当てはめず、契約内容や解約条件に応じて個別に確認する必要があります。

まとめ|返品特約は「書き方」だけでなく「表示場所」まで確認する

通信販売の返品特約では、単に「返品可能」「返品不可」と決めるだけではなく、購入者が申込み前に返品条件を判断できるよう明瞭に表示することが重要です。 特に、返品の可否・返品の条件・返品に係る送料負担は、返品特約の重要事項として明確に整理しましょう。 また、通信販売には訪問販売などと同じクーリング・オフ制度はありません。一方、適切な返品特約の表示がない場合には、法第15条の3による8日以内の申込みの撤回・解除ルールが関係する場合があります。 インターネット通販では、商品ページ等の広告だけでなく、最終確認画面の返品表示まで確認することも重要です。 さらに、「購入者都合の返品」と「商品が契約内容に適合しない場合」は別の問題です。「一切返品不可」のような包括的な文言にせず、それぞれを分けて設計しましょう。 返品特約を作成・改定する際は、LP → 商品ページ → 返品ガイド → カート → 最終確認画面まで、一連の購入導線として確認することが実務上のポイントです。 ※本記事は、公開日時点で確認した法令・公的資料をもとに一般的な情報提供を目的として作成したものであり、個別案件に対する法的助言ではありません。実際の適否は、商品・サービス、販売形態、契約内容、返品条件、表示内容、表示位置、申込導線その他の事情によって異なります。必要に応じて弁護士等の専門家または所管行政機関へご確認ください。