2025年(令和7年)改正薬機法の全体像と4つの柱
2025年(令和7年)5月21日、我が国の医薬品行政の根幹となる「改正薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律)」が成立・公布されました。
参考:令和7年の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)等の一部改正について(厚生労働省)
今回の法改正は、過去に起きた後発医薬品の供給不安や不正事案への対応、そして最新の医療環境の変化に適応することを目的としており、大きく以下の4つの柱で構成されています。

医薬品等の品質・安全性の確保の強化
製造販売業者に対し、「医薬品品質保証責任者」および「医薬品安全管理責任者」の設置が法的に義務付けられました。また、法令違反があった場合の役員変更命令権限が導入されるなど、企業のガバナンスとコンプライアンス遵守がより厳しく求められる体制となりました。
医療用医薬品等の安定供給体制の強化
医薬品の供給不足を防ぐため、供給体制管理責任者の設置や、出荷停止時の行政への報告義務などが法定化されました。これにより、医療現場への影響を最小限に抑えるためのモニタリングが強化されます。
より活発な創薬が行われる環境の整備
革新的な新薬をいち早く患者に届けるため、条件付き承認制度の見直しや、小児用医薬品開発の計画策定の努力義務化など、ドラッグ・ラグの解消と創薬支援に向けた環境整備が行われています。
薬局機能の強化と医薬品の販売方法の見直し
調剤業務の一部の外部委託が可能になったほか、薬剤師が常駐しない店舗(コンビニなど)でも、遠隔管理システムを利用した一般用医薬品の販売が可能になります。さらに、要指導医薬品のオンライン服薬指導が解禁されるなど、生活者の利便性向上に向けた大きな制度転換が含まれています。
化粧品・健康食品メーカーやD2C事業者に与える影響
「今回の薬機法改正は医薬品メーカーや薬局向けの話で、自社の化粧品や健康食品ビジネスには関係ないのでは?」と考えるマーケティング担当者の方もいるかもしれません。しかし、販売方法の多様化や監視体制の強化は、D2C事業者や広告代理店にとっても決して無関係ではありません。

若年層への販売制限(オーバードーズ対策)とECへの波及
今回の改正では、若年層を中心とした市販薬のオーバードーズ(過剰摂取)問題への対策として、「乱用等のおそれのある医薬品」の販売方法が厳格化されました。原則として複数・大容量の販売が制限され、購入者の状況確認が義務付けられます。
この動きは、ECサイト上での医薬品販売のUI/UX設計に直接影響を与えるだけでなく、健康食品等であっても「医薬品的な効果を暗示する過激な表現(無承認無許可医薬品の販売)」に対する行政の監視の目が、より一層厳しくなる兆候とも捉えられます。
オンライン服薬指導・店舗外販売の拡充がもたらす変化
遠隔での医薬品販売やオンライン服薬指導が拡大することで、ヘルスケア商材全体のオンライン購買(EC化)がさらに加速します。消費者がオンラインで健康に関する情報を検索し、商品を購入する機会が増えるため、健康食品や化粧品のD2Cメーカーにとっては市場拡大のチャンスです。
一方で、競合が増加する中で自社商品を選んでもらうためには、「魅力的な広告表現」と「薬機法・景表法を遵守したクリーンな表現」の両立がこれまで以上に求められます。
【重要】広告規制そのものの大改正は?
2021年(令和3年)に導入された「課徴金制度(虚偽・誇大広告に対する罰則)」の対象拡大は、今回の改正では一部見送られたとの見方もあります。しかし、消費者庁や厚生労働省による広告監視体制のデジタル化・AI活用は年々進んでおり、インフルエンサーを通じたステルスマーケティング(ステマ規制)やアフィリエイト広告への取り締まりは現在も非常に厳しい状態が続いています。
法改正のタイミングは、業界全体のコンプライアンス意識が引き上げられ、行政のパトロールも活発になる時期です。「以前はこれで審査に通っていたから」という過去の成功体験は、突然大きなリスクに変わる可能性があります。
自社の広告法務チェック体制は万全ですか?
法改正やガイドラインのアップデートに対応しつつ、LPやバナーのチェックをすべて目視で行うのは、マーケティング部門や法務部門にとって膨大な負担です。
- 「チェックに時間がかかり、広告の出稿スピードが落ちている」
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厳格化する監視体制に向けた「守り」と「攻め」の広告戦略
では、具体的な実務において、事業者はどのような対策を取るべきでしょうか。
最新ガイドラインのキャッチアップと「NG表現」の把握
まずは、厚生労働省の「医薬品等適正広告基準」や消費者庁の景品表示法関連のガイドラインを定期的に確認することが重要です。
例えば、化粧品の広告において「シミが消える」「細胞レベルで若返る」といった表現は薬機法違反(承認外の効能効果の標榜)となります。また、健康食品で「飲むだけで痩せる」といった客観的根拠のない表現は景表法違反(優良誤認)に問われます。こうした「絶対に使ってはいけないNG表現」のリストを社内で共有し、クリエイティブ制作の初期段階で弾ける仕組みを作りましょう。
属人化した法務チェックからの脱却(体制のシステム化)
多くの企業が抱える課題が「法務チェックの属人化」です。特定の担当者の知識や感覚に依存していると、担当者が不在の際に業務がストップしたり、チェックの基準がブレたりするリスクがあります。最新の法規制に対応するためには、個人の力に頼るのではなく、システムやツールを導入してチェックの基準を標準化・効率化することが急務です。
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まとめ
2025年(令和7年)の薬機法改正は、医薬品の品質確保や安定供給、薬局機能の強化を主眼とした大規模な制度見直しです。化粧品や健康食品の広告規制に直接的な大打撃を与えるものではありませんが、これを機に医薬品販売のオンライン化が進み、ヘルスケア市場全体に対する行政の監視の目は確実に厳しさを増していきます。
D2C事業者や広告代理店が今後も持続的に売上を伸ばしていくためには、コンプライアンスの遵守は避けて通れません。属人的なチェック体制から脱却し、アドミルのようなAIツールを賢く活用することで、安全かつスピーディな広告運用を実現しましょう。
※本記事は執筆時点の関連法規・ガイドラインに基づくものです。実際の広告運用にあたっては最新の法規制をご確認ください。

