デジタル広告の運用において、薬機法や景表法など広告表現のコンプライアンス遵守は避けて通れない課題です。
AIによる広告審査自動化ツール「アドミル」を導入し、属人化の解消とクリエイティブ制作の効率化、さらには新規提案の強化まで実現されている株式会社ワンスター。
今回は、同社の運用やクリエイティブ審査を統括する野上様と青木様に、アドミル導入の背景や実際の活用方法、そして自社開発ツールとの比較など、リアルな現場のお話を伺いました。
導入の背景:薬機法チェックの属人化と、学習にかかる膨大なコスト

アドミル 大曽根:本日はよろしくお願いいたします。まず、アドミルを導入される前に抱えていた課題についてお聞かせください。
ワンスター 野上様:これまで、薬機法やクリエイティブの審査チェックに非常に大きな工数がかかっていたこと、そしてその業務が特定のメンバーに「属人化」してしまっていたことが大きな課題でした。
ワンスター 青木様:弊社では、新卒研修で薬機法の基礎を学びますが、実際にクリエイティブを見て「OKなのか、NGなのか」「NGだとしたら何が理由でどう修正すべきか」を判断できるようになるには、研修だけでは到底足りません。そのため、運用チーム内に審査のリーダーを立てて対応していましたが、結果としてその人に業務が集中してしまっていました。
アドミル 大曽根:実務レベルで審査ができるようになるまでのインプット量は、かなり膨大ですよね。
ワンスター 青木様:はい。コスメなどジャンルが絞られていればまだ対応しやすいのですが、新しいジャンルの案件が入ってきた際、知見がまったくない状態から審査基準を模索しなければならない点も非常に大変でした。過去の否認事例をひたすら蓄積してジャッジの基準を作っていましたが、出稿実績のないジャンルへの対応は常に高い壁でした。
導入の決め手:圧倒的なUIの使いやすさと、自社開発・外注との比較

アドミル 大曽根:課題解決に向けて、自社でのツール開発や外部発注なども長年模索されていたと伺っています。最終的にアドミルを選んでいただいた決め手は何だったのでしょうか。
ワンスター 野上様:外注化や他社ツールなども2年かけて検討してきましたが、請負先が海外で日本語の細かいニュアンスが伝わらなかったりチェックに数営業日を要してしまったりと、実務スピードや内容となかなかマッチするところが見つからず苦戦していました。
ワンスター 青木様:そこで自社ツールの開発も進め、「これくらいなら使える」というレベルまでは到達しました。しかし、ツールを最新の状態に維持・管理していくコストが非常に重かったんです。各媒体の審査基準のアップデートに合わせ、一人で毎月手動で修正をかけ続けるようなアナログなフローが発生していました。
ワンスター 野上様:その点、アドミルは自社開発の維持コストや保守管理の手間を考えると、費用対効果が非常に高かったんです。コスト面だけでなく、アドミルが保有するデータ量の多さからくる「正確性」、そして「開発の対応スピード」は他と比べても圧倒的でした。
ワンスター 青木様:また、UI(ユーザーインターフェース)の使いやすさも大きなポイントでした。審査担当者だけでなく、実際にクリエイティブを作る現場のディレクターにも広く使ってもらうためには、ハードルを下げる必要があります。アドミルは、誰でも直感的に操作できる見た目や設計になっており、非常に助かっています。
活用の実態:日々の「一次チェック」から、新規の「攻めの提案」まで
アドミル 大曽根:現在、具体的にどのようにアドミルをご活用いただいていますか?
ワンスター 青木様:大きく分けて3つの使い方をしています。1つ目は、本来の「一次チェック」としての利用です。新しく作成したクリエイティブをアドミルで審査にかけ、NGが出たものだけを運用者と精査するフローにしたことで、コミュニケーションコストと審査工数が大幅に削減されました。
2つ目は、「自社開発ツールの改善に向けた参考としての活用」です。アドミルの正確で納得度の高いアウトプットは、社内ツールの企画や勉強としても大いに役立っています。
ワンスター 野上様:そして3つ目が、新規提案時の「攻めの使い方」です。例えば、他社で審査の壁に阻まれて表現の幅が狭まり、CVRの改善に課題を抱えていらっしゃるクライアント様に対して、現状のバナーや遷移先をアドミルにかけます。そして「ここがNGになりやすいですが、弊社ならこういう表現で審査を通せます」と、プラスアルファの知見を加えた提案資料を作成しています。
今後の展望:クライアントごとのカスタマイズと、AIによる「代替案」への期待

アドミル 大曽根:新規提案の際の武器として活用いただけているのは非常に嬉しいです。最後に、今後アドミルに期待することや要望があればぜひお聞かせください。
ワンスター 野上様:弊社では、媒体側と交渉して「このクライアントならここまで表現してOK」といった個別のレギュレーションを握っているケースがあります。そのため、商材やクライアント単位でプロンプト(審査基準)を調整できる機能が実装されると、さらに使いやすくなると期待しています。
※上記機能については2026年5月中に実装予定
ワンスター 青木様:また、NGの指摘だけでなく、「じゃあどうすればいいのか?」という代替案の提示機能がさらに進化すると嬉しいです。例えば、クライアントの公式ページのURLをソースとして読み込ませた上で、そのブランドの世界観やトーン&マナーに沿った、キャッチーな代替表現をAIが提案してくれるようになると、ディレクターの思考の補助として完璧ですね。
ワンスター 野上様:あとは、Googleドライブとの連携ですね。指定したフォルダにクリエイティブを入れておけば、寝ている間にアドミルが勝手に全件チェックを終わらせてくれるような機能があれば最高です。
アドミル 大曽根:貴重なご意見ありがとうございます!いただいたご要望はすでに開発を進めている部分も多いので、皆様の工数をさらに削減できるよう、引き続き伴走させていただきます。本日はありがとうございました。
