属人化から“見える化”へ。広告審査の判断軸を統一した株式会社SARUCREWの成功事例

株式会社SARUCREW
取締役 矢田 俊遥 様(右)
広告本部 海金 寛喜 様(中央)

 

アドミル株式会社
代表取締役社長 大曽根 太郎(左)

広告やLP制作における薬機法・景表法対応は、担当者の知見や経験に依存しやすく、判断のばらつきや確認工数の増大といった課題を抱えがちです。
株式会社SARUCREWも例外ではなく、社内での審査ナレッジ共有や判断軸の統一に課題を感じていました。

そこで同社は、AIによる表現チェックツール「アドミル」を導入。
属人化していた審査業務の“見える化”を実現し、判断基準の統一と作業効率の向上を両立しました。

今回は、広告用LPの制作と制作チームの統括を担当する海金様に、導入前の課題、導入の決め手、導入後の効果、そして今後の展望について伺いました。

ー導入の背景と課題

アドミル 大曽根:本日はよろしくお願いします。まず「アドミル」を導入した背景やその際に抱えていた課題などを教えてください。

海金氏:薬機法をはじめとする広告審査は、表現の解釈が曖昧で、担当者個人の経験や感覚に依存していました。社内にはベテランライターもいますが、「その人に聞かないと分からない」状態になっており、ナレッジが属人化していたんです。

表現チェックに時間がかかるうえ、判断が揺れることもあり、後から修正が必要になるケースもありました。制作と審査の工数が増えてしまうことが大きな課題でした。

ー導入の決め手

海金氏:アドミルは原稿を読み込み、ただ“良い/悪い”を判定するだけでなく、「なぜダメなのか」という理由まで明示してくれます。さらに代替案も提示してくれるので、誰が見ても同じ基準に立てる点が導入の決め手でした。

アドミル 大曽根:ありがとうございます。“守るべき線”を明確にしたうえで、表現の余地を残す設計を大事にしています。代替案は“弱め”に見えても、理由を基点に自社の訴求軸へ発展させやすいよう設計しています。

ー導入後の効果

海金氏:大きく3つの効果がありました。

①AIが微妙なニュアンスを拾い、リスク表現を自動で指摘
→ 社内確認タスクが減り、作業効率が向上。

②審査ナレッジが統一され、判断基準のブレが解消
→ 検索や後追い修正が大幅に減少。

③媒体審査の通過率が上昇し、入稿スケジュールが短縮
→ 入稿前のスクリーニングができるようになり、判断のラグがなくなりました。広告配信開始までのスケジュールがぐっと引き締まりました。

海金氏:誰が見ても同じ指摘にたどり着けるようになったことが大きな変化です。共有リンクを使えば、社外の方とも簡単にやり取りができ、アドミルを通じた“会話の深さ”も変わりました。

薬機法や景表法の知見が少ないクライアント様にも、共通の土台を提示できるようになったのは非常に大きいです。

ー特に役立った機能

アドミル 大曽根:特に活用している機能などはありますか?

海金氏:大きなところで言うと動画の文字起こし機能は非常に便利です。

「起こす→審査する」までを一気通貫で実行でき、複数ツールを行き来する手間がなくなりました。

また、審査履歴の保存やレギュレーション追加、コメント・修正依頼・チャット機能など、審査業務がワンフローで完結できる点も魅力です。“汎用AIでは置き換えづらい運用設計”が現場の負担を減らしています。

ー導入時の不安とその解消

海金氏:最初は網羅性や精度に不安もありましたが、使い込むうちに文脈を踏まえた指摘の正確さに納得感が増しました。今ではなくてはならない存在になっています。

アドミル 大曽根:ありがとうございます。今後も、“現場の時間を奪う反復作業を減らす”ための改修を継続していきます。

ー今後の活用・展望

海金氏今後は入稿までのフローをさらにワークフロー化し、新人ライター育成にも活用したいと考えています。アドミル上で判断基準を共有できることで、教育コストの削減にもつながると思います。

アドミル 大曽根:「属人化の解消」を超えて、組織全体の“育成基盤”として機能し始めているのが素晴らしいと思います。

チェックの自動化はもちろんですが、審査ナレッジを新人教育に転用できることで、採用後の立ち上がりスピードを高める仕組みを一緒に作っていければと考えています。

ーアドミルに期待すること

海金氏:各媒体の審査基準がより分かること、訴求力のナレッジを蓄積できること。過去実績に基づく代替案提案を自動提示できるツールになるとより工数を削減でき、制作活動に専念できるイメージが湧いてきます。

アドミル 大曽根:媒体ごとの審査基準の可視化、代替表現の“教師データ化”、レポートAPIとの接続による“審査を通りつつ成果が出た表現”の蓄積まで視野に入れ、将来的には審査済みクリエイティブの自動生成にもつなげたいと考えています。

本日はお忙しいところ、詳細までお話しいただきありがとうございました!

海金氏::はい、今後ともよろしくお願いします!